Project/Area Number |
08770397
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
高橋 正明 東京慈恵会医科大学, 第三病院内科学講座第1, 助手 (90256404)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 可溶性Fas / 慢性肝炎 / アポトーシス |
Research Abstract |
肝生検を施行したC型慢性肝炎20例、自己免疫性肝炎7例とB型慢性肝炎13例について、Fas遺伝子のalternative splicingにより膜貫通部を欠如したsoluble Fas(aFas)濃度についてELIZA法にて測定し、また、膜結合型Fasがproteolysisによって切断され遊離したproteolytic membrane Fas(pmFas)については、total sFas濃度を測定し、sFas濃度値を差引いて算出した。肝生検標本におけるアポトーシスの検出は、TdT-mediated dUTP-FITC nick end labeling(TUNEL)法にて行った。 正常人における血清sFas濃度は、平均値+3SDで1.83ng/mlで、これ以上を上昇とした。自己免疫性肝炎では、血清sFas濃度は治療前で4.12ng/mlと高値を示し、治療後では2.15ng/mlと低下し、組織学的activityや、GOT、GPTあるいはアポトーシスの程度との関連が推測された。一方、B型慢性肝炎、C型慢性肝炎では、血清sFas濃度は、それぞれ2.89ng/ml、2.97ng/mlと軽度上昇しており、組織学的activityや、GOT、GPTあるいはアポトーシスの程度との関連はみられなかったが、C型慢性肝炎において抗核抗体の出現例では高い傾向にあった。血清pmFasについても、sFasと同様の傾向がみられたが、GOT、GPT高値例で増加していた。 以上の結果より、sFasは自己免疫性肝炎ではB型、C型慢性肝炎に比較して高い傾向にあり、SLEやリンパ性白血球などリンパ組織の異常な増殖に関連して血中で増加するという従来の報告と矛盾するものではなく、また、pmFasでは細胞障害に伴って増加する可能性が示唆された。
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