Research Abstract |
人咽頭上皮細胞へのNontypable Haemophilus influenzae付着に関するレセプターの検討 1 H.influenzaeのfimbriaeの電子顕微鏡による検討 臨床分離nontypable Haemophilus influenzae4株について、そのfimbriaeを走査型電子顕微鏡を用いて観察したがいずれもfimbriaeを認めなかった。 2 H.influenzaeとヒト咽頭上皮細胞への付着実験 本菌と咽頭上皮細胞を37℃の恒温槽中で震盪しながら反応させプレパラート上に落とし、グラム染色して光学顕微鏡を用いて、咽頭上皮細胞と付着した本菌を観察した。 (1)付着に関するシアル酸の関与を調べるために咽頭上皮細胞をneuraminidaseにて処理したところ本菌付着阻害効果を認めた。 (2)各種carbohydrates(N-acetil glucosamine,Fucose,N-acetil galactosamine,Acetil salicylic acid,Colomic acid,Ganglioside mixture)は本菌の咽頭上皮細胞への付着阻害効果を認めなかった。 (3)各種gangliosidesの咽頭上皮細胞への付着阻害効果はGM1,GM3は付着阻害効果が認められず、GD1b,GT1b,GM2では付着阻害効果を認めた。 本菌への咽頭上皮細胞への付着はシアル酸をもつgangliosidesの関与が示唆された。
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