神経免疫性疾患におけるγδT細胞の増殖因子及びαβT細胞の相互作用について
Project/Area Number |
08770477
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Neurology
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
清水 優子 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20246507)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | γδT細胞 / αβT細胞 / 多発性硬化症 |
Research Abstract |
【目的】γδT細胞レセプターを発現しているγδT細胞は、MSの脱髄巣でheat shock proteinとともに表出しており、またMS患者の末梢血や髄液でγδT細胞が増加していることが報告されておりMSの病因との関連が示唆されている。MSにおけるの末梢血のγδT細胞の増殖因子及びにαβT細胞との相互作用について検討を行った。【対象】MS患者12例(平均年齢31.0【+-】5.8)と健常対照7例(平均年齢33.5【+-】11.3)。【方法】1。末梢血より単核球を分離、IL-2(100U/ml)を含む培養液で短期培養を行い、γδT細胞%=(TCRδ-1^+CD3^+/CD3^+) X100、CD25(IL-2 receptor α chain)、CD122(IL-2 receptor β chain)の発現の有無をフローサイトメーターを用い検討した。2。限界希釈法を用いIL-2反応性γδT細胞とIL-2反応性αβT細胞の頻度を比較した。3。MBP特異的T細胞に対する末梢血中γδT細胞の反応性の有無をみるため非刺激時および活性化MBP株と末梢単核球の混合培養を行いCD25とCD122の発現の有無を検討した。【結果と考察】1。IL-2に反応するγδT細胞%について、健常対照群は培養7日目に10.4%、MS患者群は18.2%で有意差はなかったがMS患者群でγδT細胞%が高値を示す例があり、そのTCRはVγ9+Vδ2+であった。またγδT細胞のCD25の発現はαβT細胞のそれより高かった。2。限界希釈法を用いIL-2反応性γδT細胞とIL-2反応性αβT細胞の頻度を比較、その結果γδT細胞は4.2-100x10^<-4>、αβT細胞は1.4-4.8x10^<-4>とIL-2反応性の頻度はγδT細胞の方が高かった。3。抗原刺激により活性化したMBP反応性T細胞と末梢血単核球を混合培養したときγδT細胞とCD25の発現は増加したが、非刺激MBP反応性T細胞ではこれらの増加はみられなかった。以上から、γδT細胞はIL-2反応性T細胞が多く、抗原特異的T細胞により刺激され増殖することからこれらγδT細胞は免疫系を修飾し、そのネットワークに関与している可能性が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)