Project/Area Number |
08770569
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
仙石 泰仁 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (10248669)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 軽度発達障害リスク児 / 発達特性 / スクリーニング / 早期治療 |
Research Abstract |
軽度発達障害児を幼児期からスクリーニングし適切な援助を早期から行うために、軽度発達障害児リスク児(以下リスク児)の発達状況を3年間縦断的に調査し、その発達特性について検討した。一次調査では対象児46名中10名が3年間の調査期間中1度以上リスク児として抽出された。これらのリスク児を対象とした二次調査の結果から、その発達特性として以下の4つのタイプが推定された。1.言語機能の特異的な遅れを主徴として学習障害リスク群:3名が含まれ、知能検査結果では動作性優位なディスクパンシーを示し、K-ABC心理教育アセスメントバッテリ-(以下K-ABC)では継次処理および習得度尺度の低スコアーが特徴となっていた。発達経過では3年間を通して日本版ミラー乳幼児発達スクリーニング検査(以下JMAP)の言語・複合能力領域の問題が認められるが、日常の生活状況の観察では、著しい発語能力の遅れが無ければ4歳以降は問題か顕在化してこないという特徴が認められた。2.集団生活での不適応を主徴とした注意欠陥・多動障害リスク群:2名がこの群と考えられ、集中力がない、同年代の子どもとうまく遊べない、手指の不器用さが生活状況の問題として3年間を通じて教師から指摘され、この群の特徴となっている。経過の中で障害が疑われる領域にバラツキがあり、知能検査結果も正常域にあった。K-ABCでは継次処理尺度が有意にスコアーが低下していた。3.発達経過のバラツキが顕著な群:この群には3名が含まれ、知能検査の結果では動作性がボーダーラインにあり言語性との間でディスクレパンシーを呈していた。しかし、リスク群としてとらえるかどうかは、今後も経過を更に追う必要があると考えられた。4.正常化群:この群は3歳時点ではJMAPの協応性・言語領域の問題と日常生活で言語理解の未熟さが指摘されているが、経過を追うごとにそれぞれ正常化した2名が含まれる。以上の結果より幼児期から縦断的な発達調査を行うことで、その障害特性を明確化し適切な発達援助が実施できる可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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