Project/Area Number |
08770573
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pediatrics
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
五十嵐 浩 自治医科大学, 医学部, 助手 (80260834)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | hedgehog / cardiogenesis |
Research Abstract |
Hedgehog(hh)遺伝子は、発生段階において、初期の位置情報を周囲の細胞へ再認識させる役割を果たす遺伝子として注目されている。脊椎動物では、3種類のhh遺伝子(Shh、Dhh、Ihh)の存在が明らかになっており、これらの心臓形成における役割を明らかにする目的で、マウス胎仔におけるその発現を解析した。 結果は、11.5-14.5日のマウス胎仔の心臓で、部位、時間特異的なDhh遺伝子の発現が確認できた。11.5dpcで、円錐動脈幹と心内膜床の心内膜クッションと外側の心筋細胞層に強い染色が認められた。また、心室筋、心房筋でのDhhの発現も確認された。11.5dpcには、Dhhの発現は、弁腫脹、弁原器に限局した発現が認められた。14.5-16.5dpcでは、心室筋、心房筋のDhh発現は全く消失し、房室弁の発現のみが続いていた。また、Shhは、11.5dpcにのみ、円錐動脈幹と心内膜床の心筋細胞層に発現した。一方、Ihhの発現は認められなかった。 以上から、心ループの発達過程で、ShhとDhhが共同して心ループの各セグメントのパターン形成とその特殊化、分化に関わる可能性が示唆された。また、Dhhは、房室弁、半月弁の形成初期から完成に至るまで、弁に限局して発現しており、弁形成と分化に関与していると思われる。 マウス胎仔の心臓で、部位、時間特異的なhh遺伝子の発現が確認され、心内膜クッションの発達と房室弁、半月弁の形成には、hh遺伝子は重要な役割を演じることが明らかとなった。
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