Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
福山型筋ジストロフィー(FCMD)の遺伝子座、9q31近傍のマイクロサテライトDNA多型マーカーを用いた本症の遺伝子診断にあたり、まずは、既知の遺伝子マーカー9種を用いて、当科における患者30例を含むFCMD家系20家系の連鎖解析を行った。その結果、すべてのマーカーは各家系で矛盾なく有用であり、特に、D9S127,mfd220,CA246,ではそれぞれ、有意なLODスコア5.20,7.37,3.10が獲得できた。 さらに、よりFCMD原因遺伝子近傍のマーカー3種を加え、各家系の多型解析を施行した結果、組み換えはほとんど起こらず、診断的有用性は非常に高いと思われた。これらのマーカーの遺伝子地図は、mfd220-(0.782cM)-D9S2105-(o.122cM)-(D9S2107,FCMD)-(0.109cM)-D9S172と推定された。 一方、臨床的に独立歩行を獲得するFCMD非典型例に対する分子遺伝学的検討として、このような非典型例の10家系における連鎖解析を行った結果、mfd220において有意なLODスコア3.09が得られ、連鎖不平衡も判明した。また、一方は独立歩行を獲得、他方は未獲得というFCMD同胞例2家系について、多型解析を施行した結果、それぞれの同胞間で、すべてのマーカーのハプロタイプが一致した。以上より、これらの非典型例も典型例と同一の遺伝子型であることが証明でき、FCMDの臨床的スペクトラムを分子遺伝学的に解析できた。
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