アトピー性皮膚炎・接触過敏症におけるCD28シグナル解析とCTLA-4等の関連性
Project/Area Number |
08770633
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福中 秀典 東京大学, 医学部・附属病院(分), 助手 (00272576)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アトピー性皮膚炎 / アレルギー性炎症 / B7-1 / ICAM-1 / LFA-3 / CD40 / CD28 / セラミド |
Research Abstract |
近年、抗原提示細胞(APC)に発現される新規接着分子B7-1(CD80)、ICAM-1(CD54)、LFA-3(CD58)及びCD40は、APCとT細胞の相互作用に重要であることが解明されている。しかしながら、アレルギー性炎症に於ける役割は不明であったため、アトピー性皮膚炎(AD)患者の末梢血B細胞のこれらの接着分子の発現を検討した。AD患者のB細胞に於けるB7-1、ICAM-1分子は末梢血で既に亢進しておりIL-4、TNF-α、IFN-γはこれらの発現を増強し、IL-10はわずかに減弱させた。LFA-3、CD40はAD患者と健常人に有意差を認めなかった。従って、B細胞上のB7-1、ICAM-1分子の発現はアレルギーの発症と関連があるものと考えられた。さらに、B7-1分子の発現量と血清IgE値は特に強い相関関係にあることも明らかとなった。最近、T細胞のCD28の発現とIgE値が相関するという報告もされており、T-B細胞間の相互作用においてB7-1分子はIgE産生の増強に重要な役割を果たしているものと考えられた。現在、B細胞上のB7-2(CD86)分子の発現やIL-13の影響についても検討中である。一方、CD4+T細胞のCD28、CTLA-4発現はAD患者と健常人に有意差を認めなかった。CD28を介するシグナル伝達には、スフィンゴミエリナーゼによるセラミド産生経路が関与していることが報告されているため、セラミド産生阻害薬によるAD患者のCD4+T細胞のサイトカイン産生を検討した所、IL-5産生が特異的に増強されることが判明した。これは、スフィンゴミエリナーゼによるセラミド産生経路を賦活するIL-5産生が増強されることを示唆しており、好酸球増多というADの病態にCD4+T細胞のセラミド代謝異常が関与していることが推定される。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)