全身性エリテマトーデス患者における性ホルモンの作用の研究
Project/Area Number |
08770634
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
神田 奈緒子 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50260493)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 全身性エリテマトーデス / エストロゲン / テストステロン / 抹消血単核球 / IgG / 抗二本鎖DNA抗体 / B細胞 / インターロイキン |
Research Abstract |
1.全身性エリテマトーデス(SLE)患者の液性免疫反応に対するエストロゲンの作用 エストロゲンはSLE患者抹消血単核球のin vitroにおけるIgG抗二本鎖DNA(dsDNA)抗体およびIgG産生を増強した。エストロゲンはSLE患者B細胞単独の抗体産生をも増強した。抗インターロイキン10(IL-10)抗体は上述のエストロゲン作用を抑制し,またエストロゲンは単球のIL-10産生能を増強した。以上の結果から,エストロゲンはB細胞の抗体産生に対する直接の促進作用および単球のIL-10産生増強作用により,SLE患者抹消血単核球の抗DNA抗体産生を増強すると考えられ,SLE発症におけるエストロゲンの関与が示唆される。 2.SLE患者の液性免疫反応に対するテストステロンの作用 テストステロンはSLE患者抹消血単核球のin vitroにおけるIgG抗dsDNA抗体およびIgG産生を抑制した。テストステロンはSLE患者B細胞単独の抗体産生をも抑制した。IL-6は上述のテストステロンの作用を緩和し、またテストステロンは単球のIL-6産生能を抑制した。以上の結果から,テストステロンはB細胞の抗体産生に対する直接の抑制作用および単球のIL-6産生抑制作用により,SLE患者抹消血単核球の抗DNA抗体産生を抑制すると考えられる。したがってテストステロンのSLE発症に対する予防的効果またSLE患者に対する治療的効果が期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)