皮膚腫瘍におけるアポトーシスの意義及び抗癌剤による制御
Project/Area Number |
08770672
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
谷口 彰治 大阪市立大学, 医学部, 講師 (70271187)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 皮膚腫瘍 / アポトーシス / 抗癌剤 |
Research Abstract |
癌の悪性化において、癌細胞の増殖の亢進とともに癌細胞のアポトーシスからの回避が重要な意味をもっていることが明確になっている。皮膚科領域の悪性腫瘍、特に近年増加傾向である紫外線照射により惹起されるとされる有棘細胞癌や基底細胞癌、またその癌前駆症と考えられている日光角化症、さらに悪性黒色腫、ボ-エン病、ページェット病、ケラトアカントーマ、成人T細胞白血病などにおいて、どの程度アポトーシスが誘導されているかを組織学的、生化学的に検討した。またそれらの腫瘍細胞のアポトーシスの抗癌剤による変化の検討を試みた。正常ヒト皮膚において、アポトーシスの誘導をペルオキシダーゼ法および蛍光抗体法を用いて、切断されたDNA鎖の組織化学的標識化(TUNEL 染色)により検索した結果、正常皮膚において観察された。各種皮膚悪性腫瘍および癌前駆症におけるアポトーシスの誘導を、同方法にて検索した結果、ある腫瘍では正常より促進されていた。また一部の皮膚良性腫瘍およびケラトアカントーマにおいてはアポトーシスの誘導は明確ではなかった。以上においてアポトーシスを起こした細胞の核DNAを回収し、種々の分子量の核酸の断片化(ラダー状パターン)を電気泳動にて確認した。一方、培養ヒト表皮細胞および悪性黒色腫由来培養細胞、ケロイド由来培養線維芽細胞をもちいて、ペルオキシダーゼ法および蛍光抗体法を用いて組織学的(in situ)にアポトーシスを検出し、抗癌剤や抗酸化剤、各種サイトカイン(インターロイキンやエリスロポエチン、神経栄養因子)による影響を検討し、一部において有意の相関が得られた。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)