Project/Area Number |
08770676
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
山根 康弘 自治医科大学, 医学部, 助手 (70220431)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | プロテオグリカン / コンドロイチン / 基底膜 / 表皮細胞 |
Research Abstract |
1.培養表皮細胞による基底膜部コンドロイチン硫酸プロテオグリカン(BM-CSPG)のin vitroでの産生に関して以下の実験結果が得られた。 A)培養表皮細胞はin vitroでBM-CSPGのmRNAを発現している。これは培養表皮細胞より抽出したtotal RNAだけでなく、purifyされたmRNAを用いたnorthern blot法でも証明された。 B)BM-CSPG mRNAの発現は細胞をTGF-β(β_1〜β_3),TNF-αなどのcytokineで処理しても質・量のどちらにおいても変化がなかった。 C)培養表皮細胞のcell extroct及び培養上清を用いてimmunoblot法およりimmunoprecipitotion法でタンパクlevelでのBM-CSPG産生を検索したが、どちらの方法でも培養表皮細胞によるBM-CSPG産生は同定できなかった。 D)基底膜部ヘパラン硫酸プロテオグリカンであるperlecanの培養表皮細胞による産生はタンパクlevelで同定でき、TGF-β_1によりup-regulateされることが証明された。これは、BM-CSPGとperlecanは異なるメカニズムでその産生がコントロールされていることを示唆し興味深い。 2.培養表皮細胞および正常ラット皮膚についてin situ hybridization法でBM-CSPG mRNAの発現を調べたが、いずれの場合にもBM-CSPG mRNAの発現は同定されなかった。 3.nude rat(ヌードラット)に培養ヒト有棘細胞癌細胞を皮内注射し、腫瘍塊を作り、その腫瘍細胞塊周囲基底膜部におけるBM-CSPGの存在を抗ラットBM-CSPG抗体を用いた蛍光抗体法で調べた。BM-CSPGは腫瘍細胞周囲基底膜部に線状に局在していた。我々が用いた抗BM-CSPG抗体はラット特異的でヒトの皮膚は全く染色されないのでこの実験系で腫瘍細胞周囲に認められたBM-CSPGはラット真皮由来と考えられる。このことはin vivoでは、表皮細胞だけでなく(J Invest Permatol,106,531-537,1996),真皮成分もBM-CSPGを産生しうることを示している。
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