Project/Area Number |
08770721
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
間賀田 泰寛 京都大学, 医学研究科, 助手 (20209399)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | PET / ヨウ素標識グルコース誘導体 / ラット脳 / I-123 / デオキシグルコース |
Research Abstract |
臓器、組織におけるエネルギー代謝は糖代謝をはじめとして生体にとって根元的な生化学的反応であり、核医学におけるエネルギー代謝機能診断は重要な診断目標である。現在、グルコース代謝診断にはFDGを用いたPET診断が行われている。利用の広汎性を考慮するとSPECTを用いて同様の診断が可能となることが強く望まれるが、適当な放射性薬剤が開発されていないためこれまで可能となっていない。そこで、本研究はSPECTによる糖代謝機能診断薬の開発研究を目的として基礎的検討を計画した。本研究においては、これまでの同様の研究とは異なり、グルコース消費以外の糖代謝関連事象をインビトロの実験系において検索し、これを特異的に画像として評価しうる化合物をデザインするを主眼とした。 その結果、本年度は昨年度に確立したラット脳スライスを用いインビトロ実験系に於いて擬似的に低酸素状態を作成し、脳内各部位のグルコース取り込み率を検討したところ、線条体で230%と高い取り込み増加を示した。反面、大脳皮質では45%の増加率であった。この様に、脳内部位により低酸素状態に村する反応性の異なることが見いだされ、このことはPET-FDGによる検査結果を考察する際に部位によりFDG取り込み値の変動率の持つ意味が異なることを示しており、PET核医学に対する有益な情報を与えたものと考えられる。また、SPECTのためのヨウ素標識グルコースの開発を目的として、これまでに、グルコサミンを母体構造とすることにより解糖系酵素に関与することを見いだしていることから、ヘキソキナーゼとのインターラクションを評価するため結晶解析的手法により3種類のヨウ素標識グルコサミン誘導体をデザインし、合成した。現在、合成が終了したところであり、今後、生化学的検討、体内分布実験等を行いその有用性について検討する予定である。
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