Project/Area Number |
08770738
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | 宮崎医科大学 |
Principal Investigator |
杉村 宏 宮崎医科大学, 医学部, 助手 (60264389)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 骨髄障害 / 癌化学療法 / MRI診断学 |
Research Abstract |
癌化学療法の副作用の一つである骨髄障害は、抗腫瘍剤の種類や、個体差のために、時に重症となり臨床上問題となる。そこでどの程度の骨髄抑制が生じるかを治療後早期に予測することは重要なことである。そこで本研究は、MRIを用いて骨髄を非浸襲的に観察し、骨髄障害の早期評価法としての可能性を検討した。今回は実験動物としてWIster系ラットを用い、抗悪性腫瘍剤として、Cyclophosphamide(注射用エンドキサン;塩野義製薬)を腹腔内投与した。MRIはMR T-200(東芝製)を用い、腹腔麻酔下に円筒型コイルを用い撮像した。大腿骨髄のMR信号変化、ならびにその分布のパターン、T1値、T2値の変化等を経時的に調べた。Cyclophosphamide投与後、個体差も認めるが、大腿骨髄信号はT1強調画像で不均一に低信号、T2強調画像で不均一に高信号を呈し、T1値ならびにT2値の延長を認めた。その程度には、個体差を認めたが、8日目には投与前に回復した。また末梢白血球数は、MR信号変化に遅れ、投与後3日目には低下した。Cyclophosphamide投与後の骨髄障害は重篤で、骨髄細胞数は著明に減少した。MRIにおける信号変化は末梢白血球数に先行し骨髄細胞数の減少に、ほぼ一致し変動した。MR信号変化は骨髄細胞数をある程度反映しており、骨髄障害の早期診断法の一助になり有用と考えられる。定量化には、個体差やMR信号のばらつき、画像ノイズなどの問題もあるが、ある程度の骨髄障害予測診断が可能と考えられた。
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