Project/Area Number |
08770740
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
藤森 研司 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80264539)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 数学モデル / シュミレーション / 薬物動態 / 腫瘍 / 核医学 |
Research Abstract |
放射性薬剤の組織内動態を解析するために、薬物動態に関わる主たる因子を統合したモデルを構築・改良した。今回、考慮した因子は、1)グローバルな薬物動態による薬物の血中濃度の変化、2)対象組織の血管壁の透過性、3)対象組織の細胞間質における拡散、4)対象細胞の膜表面における特異的な結合、5)対象細胞での代謝による消失である。特異的な結合は、受容体との選択的な結合、あるいは細胞表面抗原との抗原抗体反応を想定したが、多価の結合あるいは結合体の細胞内取り込みの扱いは、また未解決である。これらの偏微分式による数学モデルはFortran言語で構築され、supercomputerで計算実行しているが、より汎用性があるようworkstationに移植中である。 モデルの検証として、腫瘍の微少結節を想定して、培養系によるspheroidの作成を試みている。現在まで、肺の腺癌、扁平上皮癌で効率よく作成できているが、他の癌細胞では作成困難なものが多い。次のステップとして、時間系列によるspheroid内の放射性薬剤の分布の変化を観察するための系を模索中である。この系では、上記3)の拡散および4)の特異的な結合についての検証ができるが、1)の薬物動態、2)の血管壁の透過性、5)の代謝の関与は検証できず、動物実験を含めたより統合的な実験系の構築が必要とされる。 放射性薬剤は実験上の規則が多いので、蛍光物質標識薬剤による分布の定量的な解析の妥当性も検討した。補助金は主として細胞培養の消耗品の購入に当てられた。
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