Pretargeting法による悪性腫瘍の免疫シンチグラフィに関する研究
Project/Area Number |
08770744
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
細野 眞 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00281303)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 悪性腫瘍 / モノクローナル抗体 / pretargeting |
Research Abstract |
モノクローナル抗体を放射性同位元素(RI)で標識して悪性腫瘍のイメージングを行う試みが現在まで数多くなされているが、この際問題となるのがRI標識抗体が血中プールや正常組織に留まり病変と正常組織のRI集積比(腫瘍/正常組織比)が不十分である点であった。解決策のひとつとしてpretargetingの方法が考案された。このうち今回検討したのは癌胎児性抗原CEAとDTPAハプテンに特異性のあるBispecific Antibody(BsAb)とDTPAハプテンを用いる方法である。当初は大腸癌細胞株を用いることを計画しており、それについても実験を行ったが、ヒト甲状腺髄様癌細胞株TTがCEAを発現しているため、これを用いて実験系を作るためにヌードマウスに皮下移植し継代した。2ステップ法のBsAbとして抗CEA/抗DTPA抗体F-6-743を用いた。さらに1ステップ法として抗CEA抗体F6のF(ab')2を用いた。BsAbをヌードマウスの尾静脈から投与した。48時間後、I-125標識DTPAハプテンを投与し、経時的に屠殺し放射能の体内分布を調べた。またI-125標識F6 F(ab')2も体内分布を調べた。マウスにおける体内分布で2ステップ法では、I-125標識F6 F(ab')2を用いる方法と同等の腫瘍集積が見られた。腫瘍/正常組織比は早期から高く、腫瘍血液比は5時間後に6、24時間後に37、48時間後に66、96時間後182と極めて高い値に達した。今回の検討で2ステップ法にて高い腫瘍/正常組織比を得ることができた。観察された高い腫瘍/正常組織コントラストは、甲状腺髄様癌の診断に2ステップ抗体シンチグラフィが有効であることを強く示唆している。また正常組織の被曝を抑えながら腫瘍に治療量の内部放射線照射を行えることも示しており、放射性免疫治療が期待される。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)