Project/Area Number |
08770748
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Radiation science
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
橋本 順 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20228414)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 心筋血流 / SPECT / 運動負荷 / 冠血流予備能 |
Research Abstract |
健常部位を参照して相対的に心筋血流を評価する負荷心筋血流シンチグラフィの欠点として、多枝病変で重症度の低い領域の診断が困難であることがあげられる。この問題点を解消し、かつ短時間で検査を完了することのできる新しい検査プロトコールを考案した。Tc-99m-tetrofosminによる1日法(安静/負荷法、投与量1:3-4、投与間隔1時間)を行った。通常の2回のSPECT撮像に加え、経時的に6回のプラナー撮像の施行と実投与量の測定を行った。各SPECT像についてはBull's eye map(マップ)を作成した。安静、負荷時のマップに対して、プラナー像の心筋全体の経時的なカウント変化から推定した係数を乗算し、安静時と負荷時の投与5分後における推定カウントマップを作った。さらに安静時のマップにプラナー像から推定した係数を乗じて、負荷時投与5分後における安静時検査の残存カウントのマップを作成し、これを負荷時投与5分後のマップから減算して同時刻での負荷時に投与したRIのみに起因するカウントのマップを求めた(純負荷マップ)。安静時マップ(投与5分後)と純負荷マップをそれぞれ安静時と負荷時の投与量で除した投与量補正マップを求め、純負荷投与量補正マップを安静時投与量補正マップで除して心筋局所ごとの増加率マップを得た。40例で検討したところ、増加率は非梗塞部位で狭窄度75%以下と90%以上の間で有意差を認めた。多枝病変例、心筋症例ではびまん性の増加率低下を生じた。ただし冠血流予備能の理論値よりも増加率は低く、トレーサの集積量と心筋血流の関係が直線的ではないことなどによるものと考えられた。本法は短時間で検査が完了し(100-120分程度)、診断の補助となる増加率が求まる点が有用と考えられた。
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