Project/Area Number |
08770766
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
石井 卓 名古屋大学, 医学部, 助手 (40273239)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 1996: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | 自閉症 / 有病率 / 1歳半健診 |
Research Abstract |
1994年4月から1995年3月の1年間に、名古屋市緑区の1歳半健診を受信した2159名(対象者2316名、受診率93.2%)中、言語の遅れなどを指摘され、精神発達相談(2次健診)受診となった53名(うち9名は3歳時健診で問題を指摘された)につき、3年を経過した時点での診断、評価の結果を集計した.結果は、精神発達遅滞8例、言語遅滞27例、自閉症(DSM-III)6例、自閉症の疑い8例、ADD0例、聾0例、その他4例、正常児0例であった.自閉症6例中、初診の段階でDSM-IIIのクライテリアを満たしたものは、4例であり、残りの2例は療育グループにおいてフォローされる経過でクライテリアを満たすようになったケースである.これは2歳台初期の発達の比較的未熟な段階ではDSM-IIIの固執性の項目が明確にならないことの反映と考えられる.自閉症の疑い8例の内訳は、高機能自閉症と考えられるケース(いずれも3歳時健診で問題を指摘された.クライテリアを満たさない)が3例、初診の時点でクライテリアを満たしたが、経過中対人接触が改善し、クライテリアを満たさなくなったケース(いわゆる偽自閉症)が1例、自閉症的な対人関係障害を示しながら、集計の時点までやはり固執性の項目が明確でなく、クライテリアを満たさなかったケースが4例あった.自閉症と確定診断したケースから有病率を算出すると0.26%となる.過去15年の同地域での5年毎の有病率はそれぞれ0.13%、0.13%、0.20%である.今回はそれに引き続く1年間の結果であるが、更に増加傾向にあることが示された.自閉症の概念が広く知られるようになり、乳幼児保健スタッフによる自閉症検出力が向上したことが、増加の大きな要因であろう.いずれプラトーに達するのか否かは今後のフォローで明らかにする必要がある.(同胞自閉症の前方視的観察による早期兆候の研究は、適当な症例に遭遇せず、今回は有意味な臨床データを得るに至らなかった.)
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)