熱ショック蛋白質を指標としたNMDA受容体拮抗薬による神経細胞障害の研究
Project/Area Number |
08770798
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Psychiatric science
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
富高 辰一郎 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (00237124)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | NMDAレセプター / 神経細胞 / メマンチン / 熱ショック蛋白質 |
Research Abstract |
NMDAレセプター拮抗薬による神経細胞障害を研究するにあたって本研究では、Heat Shock Protein(HSP70)を指標とすることにより神経細胞の障害を可視化することから研究を開始した。現在米国でエイズ脳症の治療薬として臨床治験中のNMDAレセプター拮抗薬であるmemantineをラットに投与し免疫染色を行ったところ、海馬および帯状回に明瞭なHSP70の発現を認めた(Brain Research 1996)。また他のNMDAレセプター拮抗薬であるphencyclidine、MK-801、dextromethorphanにても同様の結果を得た(Addiction Biology 1996,Envirmental toxicology and Pharmcology 1996)。現在治験が行われている薬物により動物実験で神経細胞障害が起きると言うことを始めて報告したことは、臨床的にも価値のあることだと思われる。 またその後の研究の方向としては、NMDAレセプター拮抗薬によりなぜ神経細胞障害がおきるか機序の解明に焦点をあてて進めている。その成果としてはNMDA受容体拮抗薬による神経細胞の障害が皮質第3層ではムスカリニックレセプターへの刺激で増強するが、第5層では逆に減弱することを見いだした。 今後の方向としてはNMDAレセプター拮抗薬による神経細胞障害の機序を調べるとともに、その予防と臨床的活用の可能性について検討を行っていきたい。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)