糖尿病状態におけるGIP受容体の発現調節および機能の解析
Project/Area Number |
08770816
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安田 浩一朗 京都大学, 総合人間学部, 助手 (60281086)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 糖尿病 / GIP / GIP受容体 / 遺伝子変異 / インスリン分泌 |
Research Abstract |
糖尿病モデルであるGKラットおよびその正常対照であるWisterラットより、膵ランゲルハンス島(ラ氏島)を単離し、Total RNAを抽出した。特異的オリゴヌクレチドを用いてRT-PCR法にてGIP受容体遺伝子発現量を定量した。また単離ラ氏島を用いてバッチインキュベーション法にてGIPに対するインスリン分泌を測定し、RIA法にて細胞内cAMP濃度を、蛍光指示薬であるfura2を用いて細胞内カルシウム濃度を測定した。以上の検討により、糖尿病群ではGIP刺激に対するインスリン分泌が著明に低下していることが明らかになった。GIP受容体遺伝子発現量および細胞内cAMP産生には有意の差は認められなかった。しかし細胞内カルシウム上昇反応は、糖尿病群で著明に低下していた。この結果より、糖尿病状態におけるGIP刺激によるインスリン分泌の障害は、cAMP産生以後で細胞内カルシウム上昇に至るまでの部位に存在することが示唆された。 またヒトGIP受容体遺伝子の異常を検討する目的にて糖尿病患者の白血球よりゲノムDNAを抽出し、PCR-SSCP法にて遺伝子変異をスクリーニングした。さらに得られた異常遺伝子の核酸配列を決定した。この結果GIP受容体遺伝子のエクソン7(Gly198Cys)とエクソン12(Glu354Gln)にアミノ酸の置換を伴う点変異を発見した。この2種の異常遺伝子の生理活性をGIP刺激に対するcAMP産生を測定することにより検討した。この結果エクソン12の変更には有意な活性の低下は見られなかったが、エクソン7の変更では、cAMP産生の有意な低下が見られ糖尿病との関連が考えられた。
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Report
(1 results)
Research Products
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