Project/Area Number |
08770820
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
内分泌・代謝学
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
小林 竜也 神戸大学, 医学部・第三内科, 助手 (30273767)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 骨芽細胞 / Bone Morphogenetic Protein-2(BMP-2) / アルカリフォスファターゼ / 転写調節 / 細胞分化 |
Research Abstract |
骨芽細胞とその前駆細胞を区別する基本的な性質の一つにアルカリフォスファターゼ(ALP)の発現があげられる。今回の研究で、クローン化したALP遺伝子の転写調節領域を骨芽細胞およびその前駆細胞で検討した。マウスALP遺伝子の1Aエクソンの5′上流配列1.9kbをルシフェラーゼ遺伝子の上流に繋ぎ、骨芽細胞様細胞MC3T3-E1(E-1)細胞、その前駆細胞モデルであるC3H10T1/2(10T1/2)細胞,線維芽細胞株NIH3T3細胞(NIH)に導入し、ルシフェラーゼ活性によってその転写活性能を検討した。E-1,10T1/2,NIHの何れにおいてもALP1A-1.9kb領域は転写活性を有し、その転写促進能は主に-625bpから-660bpの間(segment A)、および-250bpまで(segment B)の2カ所に依存していた。ゲルシフト法により、segment Aに結合する物質がE-1,10T1/2,NIHの何れにも存在することが確認された。一方、Bone morphogenetic protein 2(BMP-2)は10T1/2細胞にALP遺伝子の発現を誘導するが、その作用を代替できるBMP受容体タイプ1Aの構成的活性化変異体を同時に細胞に発現させるとsegment Aの転写活性はむしろ低下し、segment Bでの転写活性は増強した。以上から次のように結論した。1)ALP遺伝子の骨芽細胞特異的な転写は上流1.9kbまでのDNA配列のみに依存するのではなく、異なる転写制御機構があると考えられる。2)ALP遺伝子の高発現にはsegment Aが重要であり、今回検討した細胞株に結合するトランス因子が存在する。3)ALP遺伝子の発現にBMP-2のシグナリングはsegment Aを介して、抑制的に、segment Bを介して促進的に働く可能性が示唆される。
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