非血縁者間骨髄移植モデルにおけるリンパ性白血病に対するGVL効果の基礎的検討
Project/Area Number |
08770844
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高橋 聡 東京大学, 医科学研究所, 助手 (60226834)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | DLT / GVL / GVHD / BMT / 急性白血病 / 悪性リンパ腫 / T細胞 / NK細胞 |
Research Abstract |
いかに移植片対宿主病(GVHD)や骨髄抑制などの副作用を出さずに移植片対白血(GVL)効果を得るかが白血病再発防止と患者のQOLの向上を考えるうえで重要な課題である。今年度における本研究では、GVL効果の増強を目指して、骨髄移植後の再発白血病に対するドナーリンパ球輸注療法(DLT)をおこない、臨床経過の解析と基礎的な検討を試みた。すなわち、15名の再発患者[急性骨髄性白血病(AML)4名、急性リンパ性白血病(ALL)9名、白血化非ホジキン悪性リンパ腫2名](年齢:12〜47才;骨髄中の白血病細胞:0-95%)に対して、骨髄ドナーからCOBE Spectra apheresis systemを用いて末梢血単核細胞(1×10^7-3.2×10^8/kg;計24回)を採取し輸注した。再発期にDLTを行った13名中5名(AML:2;ALL:2;NHL:1)はDLT後に完全寛解を得たが、6名(AML:2;ALL:4)では抗白血病効果は認めず、2名は再発後に行った化学療法にて寛解状態の後にDLT行ったため抗白血病効果は評価できなかった。さらに移植後の再発予防目的で、2名(ALL:1;NHL:1)のハイリスク患者の骨髄移植後day49およびday61にDLTを施行し、移植後17および13ヵ月経過後も完全寛解を維持している。この中で白血病細胞減少効果を認めた1例(IMS-122:DLT後day30)の末梢血単核球から樹立した細胞株と無効であった1例(IMS-151:DLT後day57)から得た末梢血リンパ球を用いて細胞障害試験をおこなった。IMS-122由来の細胞株はフロー・サイトメトリーを用いてT細胞/NK細胞の表面抗原(CD4,CD8,CD56)の検索によりT細胞/NK細胞の検討をおこなった。targetとして白血病細胞株(K562、Daudi、KG-1)と凍結保存した自己の白血病細胞を用いた(E:T ratio=30:1)。IMS-122由来の細胞株のうち、CD4+クローンおよびIMS-151由来リンパ球による自己白血病細胞に対する細胞障害効果は認めなかった。一方、CD8+であるClone 15とClone 40は、骨髄性白血病細胞株であるKG-1と自己のAML細胞に対して60-80%の細胞障害効果を示した。
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Report
(1 results)
Research Products
(5 results)