BCR-ABL変異体を用いた機能ドメインの解析と細胞内分子との相互作用の研究
Project/Area Number |
08770866
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
田内 哲三 東京医科大学, 医学部, 助手 (80281377)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | BCR-ABL / シグナル伝達 / 慢性骨髄性白血病 / 機能ドメイン |
Research Abstract |
BCR-ABL機能ドメインの欠損、変異体を人工的に作製し、マウスIL-3依存性細胞株NSF/N1.H7に発現させ、BCR-ABL機能ドメインと相互作用する細胞内分子の同定を行い慢性骨髄性白血病の病態の分子機構の解明を目指して本研究を行った。現在まで同定されてきたBCR-ABL融合蛋白の機能ドメインは1)BCR第一エクソン領域内のオリゴマー形成ドメイン、2)同じくBCR第一エクソン領域内のSH2結合領域、3)ABL上のSH2ドメイン、4)ABL上のチロシンキナーゼドメイン(SH1)である。以上、4種類のBCR-ABL融合蛋白の機能ドメインの欠損変異体をレトロウイルスベクターpSLXCMVを用いてマウスIL-3依存性細胞株NSF/N1.H7に遺伝子導入し、安定発現したBCR-ABL融合蛋白の機能ドメイン欠損変異体細胞株を樹立した。これらの細胞株を用い1)Western Blotting法2)Immunoprecipitation法、3)In vitro kinase assay法、4)In vitro binding asaay法にてSH2、SH3ドメインを有する細胞内分子、ホスホチロシンホスファターゼSHP-2、アダプター蛋白Grb2、P13KinaseについてBCR-ABLとの相互作用を検討した。これらの細胞内分子との複合体形成にはBCR-ABLのオリゴマー形成ドメインが必要であり、オリゴマー形成ドメイン欠損BCR-ABLではBCR-ABLとSH2、SH3ドメインを有する細胞内分子の複合体が形成されないことが判明した。さらにBCR-ABLの腫瘍形成能は繊維芽細胞と造血器細胞ではequivalentではないことが明らかにされた。
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Report
(1 results)
Research Products
(2 results)