Project/Area Number |
08770868
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
三宅 弘一 日本医科大学, 医学部, 助手 (90267211)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
|
Keywords | HIVベクター / リンパ球 / 造血幹細胞 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
当教室で開発されたHIVベクターによる血球系細胞への高率な遺伝子導入法の開発を行う事を目的とし、HIVベクターによる血球系細胞(リンパ球、造血幹細胞)への遺伝子導入を行った。 1.末梢血リンパ球への遺伝子導入 末梢血単核球よりCD4陽性細胞を採取後、リンパ球刺激因子(IL2、PHA)存在下にてβ-ガラクトシダーゼおよびアルカリフォスファターゼ発現HIVベクター感染により遺伝子導入を行ったところ約0.1%程度の遺伝子導入が可能であった。導入された遺伝子がリンパ球の染色体に挿入されているかの確認を、ネオマイシン耐性遺伝子を持つHIVベクターにて末梢血リンパ球に遺伝子導入し、G418にて選択後の細胞のDNAを用いてLMPCR(Linker Mediated PCR)によりHIVベクターの染色体への挿入部位を増幅し、塩基配列を決定することにより行った。同様の実験を感染時リンパ球刺激因子非存在下にて行ったところほとんど遺伝子導入はできなかった。 2.造血幹細胞への遺伝子導入 骨髄細胞よりCD34抗体を用いてCD34陽性細胞を純化し、CD4遺伝子を持つアデノウイルスベクターを感染させHIVのレセプターであるCD4を発現させた後、各種サイトカイン(IL3,IL6、SCF)存在下にてβ-ガラクトシダーゼおよびアルカリフォスファターゼ発現HIVベクターの感染により遺伝子導入し導入効率の検討を行ったが、β-ガラクトシダーゼおよびアルカリフォスファターゼ陽性細胞はほとんど認められなかった。その原因として、CD34陽性細胞のアデノウイルスベクターによるCD4発現効率が低いこと、細胞毒性が認められること、およびHIVベクターの力価が低いこと等が考えられた。今後、細胞毒性が少なく力化の高いアデノウイルスベクターの開発、HIVベクターの力価の上昇を行っていくとともにシュードタイプベクターによる遺伝子導入も検討の予定である。
|