糸球体腎炎の発症・進展における転写因子の発現と関与
Project/Area Number |
08770892
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
大室 博之 順天堂大学, 医学部, 助手 (00276495)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 糸球体腎炎 / Immdiate early gene / 抗糸球体基底膜抗体 / NGFI-B / Nur 77 family |
Research Abstract |
転写調節因子に属する核レセプターは、外部シグナルに応答してDNAに結合し、転写制御に関与している。核レセプターのサブファミリーであるNur77/NGFI-B familyは細胞死、細胞のG0/G1期移行、外部シグナルによる初期反応等に関与していると考えられている。今回、腎炎の発症と進展における核レセプターの関与を明らかにする目的で、馬杉腎炎をモデルとし、Nur77/NGFI-B family(NOR-1,NGFI-B,RNR-1)の遺伝子発現について検討した。6週令雄性WKYラットに抗糸球体基底膜抗体を1回静注し、馬杉腎炎を惹起した。コントロール群には、生理食塩水を同様に投与し、第1、3、7、14、28病日に屠殺し、糸球体を単離後AGPC法によりRNAを抽出した。RT-PCR法によりNGFI-B,NOR-1,RNR-1のmRNAの発現を検討した。抗糸球体基底膜抗体投与により、第3病日より蛋白尿が出現し、第7病日には半月体形成を伴った著しい糸球体病変を認め第28病日目には腎不全に進行していた。馬杉腎炎群ではコントロール群と比較し第1病日より各核レセプターのmRNAの発現の増強を認めた。NGFI-B,NOR-1では第3病日に、RNR-1では第7病日にピークに達し,その後減弱し、第28病日には、コントロール群とほぼ同じレベルまで低下した。馬杉腎炎の早期にNOR-1,NGFI-B,RNR-1の発現の増強を認めたことより、核レセプターが腎炎の発症と進展に関与している可能性が示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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