Project/Area Number |
08770958
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
網倉 克己 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (10231995)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | TNF / 血管新生抑制剤 |
Research Abstract |
【目的】TNFの固形腫瘍に対する抗腫瘍効果のメカニズムの一つとして腫瘍血管に作用して凝固因子の発現を増強し、腫瘍内に虚血変化を起こすことがある。本研究では腫瘍由来因子の発現とTNFの抗腫瘍効果の関連および、血管新生阻害(TNP-470)併用投与による抗腫瘍効果について検討した。 【方法】7種のマウス腫瘍細胞株(MC38大腸癌、Glioma26、Lewis肺癌、B16メラノーマ、4JK、24JK、MCA203肉腫)の皮下腫瘍に対するrhTNF 8μg尾静注によるin vivo抗腫瘍効果を観察した。各腫瘍関連因子(VEGF、TGFβ、bFGF、IP10、EMAPII)のmRNA発現をNothern Blottingを用いて測定した。また、MC38皮下腫瘍に対するrhTNF iv.と血管増殖抑制剤 TNP-470(30mg/kg)sc.前投与併用効果、人臍帯血管内皮細胞(HUVEC)に対する併用効果(3H-thymidine uptake)を検討した。 【結果】皮下腫瘍においてTNF抗腫瘍効果がみられた細胞株(MC38、Glioma、4JK、MCA203)でVEGFのmRNAの発現は増強し、MC38でVGEFの発現が増強する条件下(腫瘍径>12mm)ではTNF抗腫瘍効果は増強した。TNP-470とTNFの併用群で80%の抗腫瘍効果が得られ、TNF単独群に比べて有意(p<0.005)であった。HUVECのDNA synthesisはTNP-470濃度依存性に併用効果を認めたが、MC38に対して併用効果はみられなかった。 【結語】TNFの固形腫瘍に対する抗腫瘍効果は腫瘍由来の血管増殖因子の発現が重要な役割を果たし、血管新生抑制物質との併用により抗腫瘍増強効果が得られる可能性がある。
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