Project/Area Number |
08771012
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Digestive surgery
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
中山 善文 産業医科大学, 医学部, 助手 (50279337)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | Magnetic Resonance Imaging / 癌浸潤アッセイ / 大腸癌 / 肝転移 / 接着分子 / プラスミノーゲン・アクチベータ- / マトリックス・メタロプロテイナーゼ |
Research Abstract |
癌細胞の浸潤,転移過程は、複雑で、多くの段階を経て完成される。我々は、in vivoにおける癌細胞の転移能を、in vitroに反映しているアッセイ系として、血管内皮細胞とtypeI及びIVコラーゲンを使用した新しいvitroのアッセイ系を確立し報告した。vivoにおいて転移能が十分に調べられているヒト大腸癌細胞株のKM12Cシリーズを使用し、この浸潤アッセイを行ったところ、これらの癌細胞の転移能が、十分に反映されることを見い出した。これらの細胞株の分子生物学的解析の結果として、高転移株では、mRNAレベルでu-PA、MMP-2、c-metが増加していた。u-PAの発現は、ウエスタン・ブロットにおいて蛋白レベルでの増加が確かめられた。大腸癌細胞株の細胞表面における接着分子の発現をフローサイトメトリー解析で評価したところ、高転移株におけるSiaryl Lewis^aの発現増加とE-cadherinの発現減少が認められた。大腸菌の浸潤、転移に関与している因子として、u-PA、MMP-2、c-met、Siaryl Lewis^a、E-cadherinが特定できた。また、我々は、ラット大腸癌細胞株RCN-9を使用したラット肝転移モデルを作製し、肝転移巣の成立過程を経時的に動物実験用MRIで観察することに成功した。RCN-9(1x10^6 cell)をネンブタール麻酔したラットの門脈へ注入した後、4週間後から、肝転移巣が動物実験用MRIで観察された。撮影方法としては、ガドリニウム静注T1強調画像が最も適していた。今後、このモデルを使用して、大腸癌の浸潤、転移に関与するとして特定された因子に対する薬剤の効果の判定を行う予定である。また、門脈注入モデルと脾臓注入モデルで転移形式が異なることを見出した。以上の結果をまとめて論文及び学会で報告した。
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