冠動脈バイパスグラフト内の乱流強度に基づくグラフトの機能評価に関する研究
Project/Area Number |
08771026
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thoracic surgery
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
天野 隆臣 北里大学, 医学部, 助手 (30212567)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 冠状動脈バイパス術 / 冠動脈内ドプラプローベ / 冠流速波形 / 乱流速度 / Turbulence index / グラフト開存 |
Research Abstract |
流体力学で乱流の解析に用いられるTurbulence index(T.index)に基づき、大伏在静脈(SVG)と内胸動脈(LITA)グラフトの機能評価を乱流強度の面から試みた。 〔研究対象〕左冠動脈へのSVG14本,LITA13本に正常左冠動脈7本を対象として研究対象に加えた。 〔研究方法〕冠動脈造影時に20MHz Doppler catheterを各グラフト内,対照側では左冠動脈近位部内に挿入し,各部の冠流速波形を連続20心拍記録した。次いで,1心周期各時相での冠流速uのアンサンブル平均<u(t)>を20ms毎に求め,次式から20ms毎の乱流速度と乱流強度を求めた。 ◎乱流速度U^^〜i=Ui(t)-<U(t)>,◎乱流速度√<<U^^〜^2(t)>>=√<<1/(20)Σ^^<20>__<i=1>U^^〜i(t)>,そして1心周期の乱流速度の平均値をそのアンサンブル平均流速の平均値で除した値をT.indexとして相対的乱流速度の指標とした。◎T.index=√<<U^^〜^2(t)/<U(t)>>. 〔測定結果〕SVG群のT.index(0.18±0.07)が他の2群より有意(P<0.01,P<0.01)に高値を示したが,対照群(0.09±0.031)とLITA群(0.08±0.026)のT.indexには有意差はなかった。 〔結論〕相対的乱流強度を示すT.indexの比較からLITAがSVGよりグラフトの開存性に有利とされる乱流形成の少ない優れたグラフト材料であることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
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