Project/Area Number |
08771070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
岡 芳久 愛媛大学, 医学部, 助手 (50243788)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | クモ膜下出血 / 遅発性平滑筋細胞壊死 / 脳血管攣縮 / 細胞内Ca^<++>動態 / Ca^<++>blocker |
Research Abstract |
1、Ca^<++>blocker脳槽内投与後のクモ膜下出血犬モデルにおける血管攣縮に対する効果 2回クモ膜下出血モデルでの脳底動脈血管径は、正常を100%とすると、初回出血7日目では60.8%、14日目では58.5%であった。それに対し、Ca^<++>blocker(Perdipine)0.25mgの前処置後にクモ膜下出血を作成した群では、初回出血7日目での脳底動脈血管径は81.7%、14日目で83.1%と約20%の血管攣縮の軽減が認められた。また、Ca^<++>blocker(Perdipine)1.0mgの前処置群では、初回出血7日目の脳底動脈血管径は91.1%、14日目で91.6%と約30%の血管攣縮の軽減が認められ、Ca^<++>blocker(Perdipine)の前処置は、用量依存性に脳血管攣縮の軽減化を生じさせる効果が明らかになった。クモ膜下出血後に生じる持続する脳血管収縮の病態において、過剰なCa^<++>influxが重要な役割を果たしているものと思われた。 2、Ca^<++>blocker脳槽内投与後のクモ膜下出血犬モデルにおける脳底動脈の組織学的検討 Ca^<++>blockerの前処置にて、内膜のcorrugationおよび中膜平滑筋細胞層の肥厚は軽減し、電顕的には、中膜平滑筋細胞の空胞化もほとんど認められなかった。 3、Ca^<++>blocker脳槽内投与後のクモ膜下出血犬モデルにおける細胞内Ca^<++>動態 2回モク膜下出血モデルおよびCa^<++>blocker(Perdipine)前処置群における脳底動脈をcombined oxalate pyroantimonate法にて細胞内Ca^<++>動態を観察すると、Ca^<++>blocker(Perdipine)前処置群では、中膜平滑筋細胞内およびその周囲にごく軽度のCa^<++>depositを認めるのみであった。 以上より、クモ膜下出血後に長期間にわたって存在する血管収縮および組織変性が、Ca^<++>blockerの前処置にて予防できることを明らかにした。また、この脳血管攣縮の予防効果は、クモ膜下出血後に生じる過剰なCa^<++>influxを防ぐことによって起きるものと考えられた。
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