Project/Area Number |
08771096
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
秋山 雅彦 東京慈恵会医科大学, 医学部・脳神経外科, 助手 (10246366)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ultrasound / SAH / thromblysis |
Research Abstract |
[目的]脳血管攣縮の病態生理はいまだに解明されていないが、その引き金はクモ膜下血腫であることは臨床的ならびに基礎的に示されている。したがって可及的早期にクモ膜下血腫を除去することが脳血管攣縮の予防法と考えられ、脳槽灌流や血栓溶解剤の髄腔内投与が行われている。しかしこれらの治療は新たな出血や感染の危険を伴う上に、患者に苦痛を強いる為に、より安全で苦痛のない治療法の開発が望まれている。本研究は、超音波照射が血栓溶解を促進する事実に着目し、患者を安静状態にしたまま頭皮上より経頭蓋骨的に超音波照射を行い、クモ膜下血腫を安全かつ高速に溶解し、脳血管攣縮を予防することを目的とする。[材料及び方法]今年度は本研究第一段階として、ヒト陳旧性血栓を作成し、これに超音波照射を行なった。健康人の全血3mlより作成した陳旧性血栓(24時間)をウロキナーゼ2mg/ml溶液中にて、周波数211.5KHz,照射パワー0.25W/cm^2で超音波照射を施行した。照射は12時間行なった。[結果]超音波照射群は対照群に比較して重量減少率で42%、FDP-DD濃度で61%の血栓溶解増強効果が認められた。[考察]血栓溶解剤に超音波照射を併用することにより著明な血栓溶解増強効果が認められた。この機序は、直接血栓を破壊するのではなく、溶解表面に対する振動浸透作用であり、すなわち血栓溶解剤を血栓の中心部まで迅速に浸透させる効果と考えられた。[結語]in vitroで超音波照射による血栓溶解増強効果を確認した。今後動物モデルを使用し本研究を進めていく予定である。
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