Project/Area Number |
08771112
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
川口 善治 富山医科薬科大学, 医学部, 助手 (00262527)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | Back muscle injury / Spine surgery / Intermittent release / Creatine phosphokinase / histochemistry |
Research Abstract |
脊椎後方手術時の背筋展開排除操作によって、術後筋組織の器質的変化が生じ、その程度が背筋に加わる圧迫力および圧迫時間に関係することを臨床例および動物において実証した(Spine 1994,1996)。そこで今回、間欠的圧迫解除が術後の筋組織変性の予防に有益か否かを検討することを目的とした。 Wistar系雄ラット36匹を用い第5腰椎背部を展開し、以下の3群に分類した。Group1)2時間連続圧迫群、Group 2)2時間間欠的圧迫群A(1時間圧迫後5分間の圧迫解除)、Group 3)2時間間欠的圧迫群B(40分圧迫後5分間の圧迫解除)(全n=12)。背筋圧迫には圧力センサー付ラット用レトラクターを用い、術中の筋排除圧を経時的にモニターすることによって定量的背筋圧迫モデルを作製した。術後48時間、1週間、6週間で犠牲に供し、心臓採血後、多裂筋組織を横断面において全領域採取した。血中CPKisozyme値の測定し、筋組織はHE、Gomori-TR、NADH-TR、ATPase、およびacetylchorine esteraseの組織化学的染色法により検討を行った。 その結果、術後48時間では全例に炎症細胞浸潤を伴った筋細胞壊死が存在し、Group1で変性した領域は広範囲に及んだ。CPK MM isozyme値はGroup1で最も高値をとり、筋細胞の障害が強いことが示唆された。術後1週間で筋細胞は全例で再生を示したが、Group1では筋細胞の壊死が残存し、他の2群に比較して再生細胞の径は小さく再生過程が遅延していた。術後6週間ではGroup2、3では筋組織はほぼ正常に復したが、Group1には神経原性変化が認められた。 従って以上より腰椎後方手術時の筋展開排除操作について2時間の展開の場合、1時間以内に少なくとも5分間の圧迫解除を行うことが、術後の広範な筋変性を予防する上で重要と考えられた。
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