Project/Area Number |
08771122
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
岡野 徹 鳥取大学, 医学部, 助手 (60252871)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 骨粗鬆症 / 大腿骨頚部骨折 / 大腿骨頚部形態 / 骨代謝回転 / 骨質 |
Research Abstract |
骨粗鬆症患者の易骨折性に関与する因子として大腿骨頚部の形態、骨代謝状態、骨質の面から分析を行った。 1.大腿骨頚部形態についての分析:健常者(65例、平均70.5歳)と骨折群(34例、平均74.3歳)で、大腿骨頚部の頚体角、hip axis lengthを骨頭幅で除したもの、骨頭幅に対する頚部幅の比、転子部幅に対する頚部幅の比を比較検討したが、有意差をみとめず、本骨折患者の大腿骨頚部の形態が、本骨折発生におよぼす影響は少ないと考えられた。 2.腸骨と大腿骨頚部皮質骨の代謝状態の関係:両者の間では骨形成の指標(類骨面)と、頚部皮質骨の類骨層数および皮質多孔率が、強く相関(r=0.81〜0.84)した。すなわち、腸骨における骨代謝状態は、骨粗鬆症における易骨折部の骨代謝状態と骨構造を表すことができると結論した。また、老齢期は一般に低骨代謝回転であるといわれているが、老齢期においても、高回転の症例が存在し、老齢期の骨粗鬆症の治療については、画一的ではなく、個々の骨代謝回転の状態に応じた治療が望ましいと考えられた。 3.骨質の分析:(1)大腿骨頚部を採取した患者を脊椎圧迫骨折群と非圧迫骨折群に分け、骨膜下の高密度石灰化物を偏光顕微鏡下に観察し計測したが、両群間に有意差を認めなかった。しかし、大腿骨頚部は骨膜を欠いていること、外基礎層板がわずかであることより、分析に問題を残した。 (2)皮質骨におけるハバース層板と介在層板の割合を偏光顕微鏡下に、両群間で比較したが、有意差を認めなかった。 (3)対照(変形性股関節症)と骨折群の皮質骨について、Microradiogramを用いて、高石灰化骨の割合を計測したが、対照群は外骨膜部での骨増殖性変化があり、比較が難しく、腓骨を用いて再検討することとした。
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