Project/Area Number |
08771140
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Orthopaedic surgery
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
大渕 修一 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (50265740)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 膝関節十字靱帯 / 正常歩行 / 動作解析 / 前後動揺 |
Research Abstract |
膝前十字靱帯は、膝関節にかかる前方剪断力を防御する重要な構造物である。この靱帯は断裂による他動的な前方動揺量の増加はこれまで多くの報告があるが、運動時の前方動揺量に関するものは少ない。そこで本研究では、歩行時の脛骨に対する大腿骨の前方移動量を測定し、求められた前方移動量を膝関節屈曲角度を2次関数で当てはめを行い、その残差を前方動揺量の指標とし、この指標の再現性を検討した。 成人男性15名、女性15名を対象とした。被験者に10メートル自由歩行させその際の大転子、大腿骨外側顆、腓骨小頭、外果の位置をWATSMART3次元解析器(Northern Digital Inc.,Canada)で計測した。得られた3次元情報より、脛骨に対する大腿骨外側顆の変位を求めた。また、日を隔てた測定間の再現性を検討するため、被験者のうち4名をランダムに抽出し測定を繰り返した。また、大腿骨と下腿骨に貼付したマーカー位置の内積から膝関節角度を算出した。この膝関節角度を2次の独立変数、大腿骨外側顆の変位を従属変装とした回帰分析を行い残差を求めた。 同一測定日内3回の計測の級内相関は右膝で0.85、左膝で0.79であった。また、測定日を隔てた2回の計測の相関は、0.62から0.97であった。平均の最大前方移動量は5.5mm±1.2mmであった。これらの値は男女間、右左間のいずれも有意な差を認めなかった(p>0.5)。 同一測定日内の相関はやや低かったものの、隔日の相関は良好であった。結果は、この指標の膝前十字靱帯損傷患者への応用の可能性を示唆するものと考えた。
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