Project/Area Number |
08771170
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
廣田 和美 弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (20238413)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 気管支平滑筋 / 気管支拡張 / ドロペリドール / ヒスタミン / セロトニン / 気管支鏡 / NIH Image / 気道モニタリング |
Research Abstract |
今回我々は、雑種成犬(n=28)を実験動物とし、ペントバルビタール(30mg/kg iv)麻酔下に、ヒスタミン及びセロトニンによる気管支収縮に対するドロペリドール(0-1.0mg/kg iv)の気管支拡張作用を、超細径気管支鏡を用いて持続的にモニタリングし、NIH Imageを用いて直視的に判定した。また、同時に動脈血を採血し、血中カテコラミン濃度をGC-MAS法を用いて測定した。ヒスタミン投与群では、ヒスタミンによる血圧低下に対し、収縮期血圧が80mmHg以上となるように輸液負荷(50ml/kg)及びフェニレフリン(α受容体刺激薬)持続投与で対処した。全てのデータは平均±標準偏差で表した。ヒスタミン及びセロトニン持続投与(各々10μg/kg iv+500μg/kg/hr civ)により、気管支断面積(BCA)は、収縮薬投与前のBCAを100%とすると、投与開始30分後(収縮安定期)に、それぞれ53.6±14.3%及び31.1±13.7%まで減少した。ドロペリドールは薬量依存的に各々の収縮を抑制し、IC_<50>はそれぞれ157±108μg/kg(n=7)及び13±11μg/kg(n=7)であった。血中カテコラミン濃度は、ヒスタミン投与群ではドロペリドール投与で薬量依存的に増加したのに対し、セロトニン収縮群では有意な変化は認めなかった。また、プロプラノロール(100μg/kg iv)は、ヒスタミン収縮(n=7)に対するドロペリドールの効果を完全に拮抗したのに対し、セロトニン収縮(n=7)に対するドロペリドールの効果には全く影響を与えなかった。今回の研究結果から、ドロペリドールは、ヒスタミン投与群でα受容体刺激薬投与下にもかかわらず気管支拡張作用が認められたことから、従来言われているα受容体遮断作用の他に、セロトニン受容体遮断作用及びエピネフリン遊離作用を介して気管支を拡張させると考えられた。
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