Project/Area Number |
08771289
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
武内 宏之 東京慈恵会医科大学, 医学部・泌尿器科学教室, 助手 (10256406)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 細胞死 / bcl-2 / 前立腺細胞 |
Research Abstract |
1.去勢ラット前立腺組織におけるbcl-2蛋白の発現抑制とアポトーシス 【目的】細胞死には、死の過程において生じる形態やメカニズムの違いによって、ネクローシスとアポトーシスの2種類があることが知られている。このアポトーシスは、発生や分化、組織の維持、癌化などの重要な役割を果たしていることが明らかになりつつある。一方、bcl-2遺伝子は濾胞性リンパ腫に見られるt(14;18)転座の解析を通し発見された癌遺伝子であり、アポトーシスを抑制する活性を持つことが知られている。今回、前立腺組織におけるbcl-2蛋白の発現とアポトーシスの関係を明らかにする目的で、去勢したラット前立腺組織について、これらの消長を経時的に検討した。【方法】12週齢のSprague-Dawley系の雄ラット12匹を以下の3群に分けた。A群:コントロール群。B群:去勢2日後に前立腺ventral lobeを摘出。C群:去勢4日後に前立腺ventral lobeを摘出。各群の組織を10%中性緩衝ホルマリン液中に24時間保存後、パラフィン切片を作成した。抗原賦活法としてオートクレーブ法(121度、15分)を利用して、bcl-2モノクローナル抗体による免疫染色の(LSAB法)を行った。一方、この同一検体を別に、H-E染色を行いアポトーシスの有無を調べた。【結果】免疫染色によるbcl-2蛋白の発現に関して、前立腺上皮細胞はA群ではbcl-2蛋白強陽性だったが、B,C群ともbcl-2蛋白弱陽性または陰性だった。一方、形態的に見たアポトーシスはA,B群では認められなかったが、C群では認められた。【考察】ラット前立腺組織においては、去勢後すみやかにbcl-2蛋白の発現抑制が起こり、前立腺細胞のアポトーシスによる細胞死が始まると考えられる。 (日本泌尿器科学会総会発表) その後、今後1、2年で、この研究を発展させていく予定です。
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