細胞接着分子による胚盤胞-子宮内膜間の着床期シグナル伝達機構
Project/Area Number |
08771330
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Obstetrics and gynecology
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
大野原 良昌 鳥取大学, 医学部, 助手 (00240862)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | FGFファミリー / 胚盤胞 / 着床 |
Research Abstract |
[目的]マウス胚着床過程におけるtrophoblast Spreading(TS)には細胞増殖因子が重要な役割を果たすことが示唆されている.本研究ではfibroblast Growth Factor(FGF)ファミリーに属するbasicFGF(bFGF)とkeratinocyte growth factor(KGF)の着床胚に対する影響を明らかにすることを目的とした. [方法]マウス胚盤胞において,bFGFの受容体であるFGF受容体(FGFR)1およびFGFR2とKGF受容体(KGFR)の発現をRT-PCRにより検索した.FGFR1のプライマーはFGFR遺伝子,FGFR2およびKGFRはFGFR2遺伝子のcDNAより合成した.bFGF(0-500ng/ml)あるいはKGF(0-100ng/ml)の存在下に,5%ウシ胎児血清添加改変EMEM培養液中でマウス胚盤胞を72時間培養し、胚のhatching,attachmentおよびspreading率をならびに着床胚のTS面積を求めた. [成績]胚盤胞においてFGFR1,FGFR2およびKGFR遺伝子発現が認められた.100ng/ml以上のbFGFの添加は、attachmentおよびspreading率を有意に促進し、胚のTS面積を対照の124%以上へと有意に増加させた.KGFはhatching,attachment,spreading率に影響を与えなかったが,1ng/ml以上の添加はTS面積を対照の153%以上へと有意に増加させた. [結論]bFGFはマウス胚盤胞に存在するFGFR1および2を介して着床を促進すること,KGFはFGFR2遺伝子からalternative splicingによって形成されるKGFRを介してTSを特異的に促進することが示された.FGFリガンド・受容体ファミリーが着床過程に関与することを初めて明らかにした.
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Report
(1 results)
Research Products
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