Project/Area Number |
08771401
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
猪原 秀典 大阪大学, 医学部, 助手 (00273657)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | galectin-3 / 頭頸部扁平上皮癌 / 転移 / 予後 |
Research Abstract |
Galectin-3は分子量31kDaのβ-galactoside特異的lectinであり、その発現は高転移性・高造腫瘍性の培養細胞において低転移性・低造腫瘍性の培養細胞におけるよりも強いことが確立されている。また我々は、腫瘍細胞表面のgalectin-3が血清中の相補的糖蛋白と結合することによりに細胞凝集塊形成が惹起され転移巣形成が促進されることを明らかにしてきた。本研究ではホルマリン固定パラフィン包埋標本を用いて舌扁平上皮癌におけるgalectin-3の発現をimmunohistochemical stainingによりretrospectiveに検討した。用いた抗galectin-3抗体の特異性は、舌癌抽出蛋白を用いたWestern blottingにおいて同抗体がsingle bandを認識することにより確認した。対象は舌扁平上皮癌60例、異形上皮14例、正常上皮20例であり、galectin-3の発現を定量的に解析した。Galectin-3の発現は正常上皮→異型上皮→扁平上皮癌という一連のmaliganant progressionの過程において有意に上昇していた。また扁平上皮癌症例において、galectin-3の発現は腫瘍径と有意な相関を示さなかったが、その発現は所属リンパ節転移群において所属リンパ節非転移群におけるよりも有意に高かった。更に、galectin-3高発現群では低発現群よりもoverall survivalが有意に低下していた。以上より、galectin-3は舌扁平上皮のmalignant progressionに関与しており、舌癌におけるprognostic factorとして有用であることが示唆された。
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