マクロライド抗生物質の線維芽細胞に対する影響についての検討
Project/Area Number |
08771439
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
野中 学 日本医科大学, 医学部, 講師 (70271351)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | マクロライド / ロキスロマイシン / 線維芽細胞 / 鼻茸 |
Research Abstract |
線維芽細胞は外来受診時あるいは手術時に摘出した鼻茸より分離培養した。6人の患者は術前に薬物治療は受けていなかった。他の6人は術前にロキスロマイシン(RXM)300mg/dayを一ヵ月間服用していた。またRXM一ヵ月間投与前後で同一患者より鼻茸を採取し線維芽細胞を単離した。実験には4〜6継代の線維芽細胞を使用した。術前に薬物治療されていない6人の患者の鼻茸から単離した6種類の線維芽細胞をRXM(1,5,25,50μg/ml)とともに72時間培養し,RXMの線維芽細胞増殖能に対する直接の影響を検討した。次に術前にRXM治療を受けた鼻茸から単離した線維芽細胞と未治療の鼻茸から単離した線維芽細胞の増殖能の差を検討した。さらに同一患者のRXM治療前後に採取した鼻茸それぞれから単離した線維芽細胞の増殖能の比較を行った。線維芽細胞の刺激には血清を用いた.増殖力の指標としては細胞増殖曲線と^3H-thymidineの取り込みによるDNA合成能で評価した。 RXMは血清刺激に対する線維芽細胞の増殖を量依存的に抑制した。マクロライドを一ヵ月間使用された鼻茸から分離された線維芽細胞は,マクロライド未使用の鼻茸の線維芽細胞と比較して増殖能が低下していた。 マクロライドが線維芽細胞の増殖能に対して抑制効果を示したことは気道病変の線維化の過程を抑制する可能性が示唆される。 現在線維芽細胞のサイトカイン産生に対するRXMの影響および線維芽細胞の活性化(α-smooth muscle actin陽性率)に対するRXMの効果について検討中である.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)