Project/Area Number |
08771455
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
井上 俊彦 久留米大学, 医学部, 助手 (30213169)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1996: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 代償機能 / 声門閉鎖不全 / 声帯過内転 |
Research Abstract |
声門閉鎖不全の代償作用の一つとして、健側声帯の過内転が指摘されているが、具体的な運動様式や、代償の程度はよくわかっていない。声帯が過内転する喉頭を観察すると、過内転時に同側の仮声帯も内転し、声門上部に狭窄部を形成することが多い。そこで、声帯過内転の程度を、仮声帯の内転の程度で定量化し、発音機能などとの関連を調べた。対象は、過去10年間に当科を受診した一側声帯麻痺患者385名(男211、女174、平均59歳)で、そのうち経皮的シリコン声帯内注入術を211例(男132、女79)に施行した。全例、喉頭内視鏡下ストロボスコープを行い持続発声中の両側仮声帯の接近度を観察した。その結果、患側と健側の仮声帯が発声時に接触する症例は9例のみで、他の376例では患側仮声帯の運動は認められなかった。発声時に健側仮声帯が、同側声帯を観察できないほど内転する例が111例、声帯を部分的に観察できる程度に内転する例が124例、仮声帯の内転が全く認められない例が141例であった。経皮的シリコン声帯内注入術前の仮声帯内転例125例中、56例で経皮的シリコン声帯内注入術後に内転の程度が減少した。注入後の平均呼気流量(MFR)は、内転の程度の減少例では非減少例よりも有意に小さく、最長発声持続時間(MRT)は、内転の程度の減少例では非減少例よりも有為に大きかったので、声帯の内転は発声機能を代償しようとする努力であると考えられた。しかし、術前に仮声帯が内転する56例と内転しない71例とでは、発症からシリコン注入までの病悩期間、術前の声帯位、MFR、MPT、基本周波数変動率、最大振幅変動率に有意差を認めず、声帯の内転は、発声機能を実際には代償し得ていないと考えられた。今後、声門上部の狭窄のメカニズムについても研究していきたい。
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