時・空間次元を用いた味質の中枢神経による符号化の実験的証明
Project/Area Number |
08771631
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Functional basic dentistry
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
横田 たつ子 愛知学院大学, 歯学部, 助手 (70192416)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1996: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 味覚ニューロン / 大脳皮質 / 相互相関法 |
Research Abstract |
1,脳幹の味覚領域では、同時に記録されたニューロンが同期発火を示すことがしばしば観察される。即ち、味質の神経情報の一部がニューロンの同期発火として符号化されている可能性が強い。皮質味覚野でも同様な所見が得られるかどうかを、麻酔下ラットを用いて検討した。2,口腔粘膜を4種の基本味溶液で刺激しながら、2個のニューロンの同時記録を行ない、活動の時間的相互相関関係を調べた。3,(1)67のニューロン・ペアのうち、30ペアで、相互相関図上に統計的な有意な峰の形成を認めた。即ち、味覚野の味覚ニューロンペアの45%で、同期入力が認められた。無応答ニューロンペアでは、峰が形成される割合は16%と少なく、味覚ニューロン同士が特異的に同期入力を受けることが、味情報処理にはたらくと期待される。(2)また、峰が形成されたペアの電極間距離の平均は、形成されなかったペアのそれに対して、有意に狭かった。つまり、同期発火は、比較的局所で起こり、点在すると考えられる。(3)峰の面積は、多くの場合、0.2〜0.33スパイク/秒であった。峰の幅は平均、8ミリ秒であった。小数例ではあるが、相関図上に谷の形成が認められることがあった。即ち、一方のニューロンが活動しているときに他方のニューロンの活動が抑制されることが、有意義な味信号となっている場合もあることをうかがわせる。(4)更に、味刺激に対して明らかな放電頻度の変化を示さないニューロンが、明瞭な味反応性を示すニューロンと同期発火する場合がしばしば認められた。即ち、同期発火するニューロンの数を出来るだけ多くすることが味質の認識にとって重要であると思われる。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)