Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
純チタンは生体親和性に優れ,インプラント等の生体代替材料として臨床で広く用いられている.しかしその組織観察は,硬組織である骨のなかの金属という条件のため極めて困難である.そこで表面改質技術を応用し,フッ素系樹脂を芯材とし,その周囲にチタン薄膜をコーティングした試料を作製した.それをラット脛骨に埋入し,試料界面の組織を破壊することなく,経時的形態観察と,既存の数種の骨基質タンパクのcDNAを用いたin situ hybridizationによる細胞動態を含めた分析を行った. インプラント埋入1週間後の界面の組織像において、血餅の線維組織化が進んでおり、埋入窩の底面側から新生骨の合成が始まっているのが観察された。osteonection mRNA(ON)は、その底面付近に多く観察された。osteopontin mRNA(OPN)は、ほとんど観察されない。osteocalcin mRNA(OC)についても周囲骨には多く検出されるも、界面においてはほとんど観察されなかった。 2週間後においては、osteoblast様の細胞のが、新生骨中に出現しているのが、観察され、ON,OPN,OCは界面に観察された。 4週間後、インプラント界面の骨接触が得られているのが光顕的に観察された。特に、底面付近に新生骨の積極的な骨接触が観察された。ON,OCは新生骨中のosteoblast様の細胞に広範囲に分布しているのが観察される。一方、OPNは、osteoblastには,わずかしか観察されず,新生骨のosteocyteにも観察された。 6週,8週後は,各ON,OPNの発現は減少していた。逆にOCについては増えており、多数検出された。
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