Project/Area Number |
08771852
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
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Research Institution | Toyama Medical and Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
佐渡 忠司 富山医科薬科大学, 付属病院, 助手 (20262529)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | インプラント / ヒドロキシアパタイト / 放射線治療 / 骨組織 |
Research Abstract |
近年発達が目覚ましい各種生体材料の中でも、ヒドロキシアパタイト(以下アパタイトと称す)については骨組織内において高い生体親和性を確認されているが、放射線治療による骨組織への障害がアパタイト・インプラントと骨組織との界面にもたらす影響については不明な点が多い。 今回の研究ではアパタイト・コーティングの種類として、高速フレーム溶射型および再結晶化型の2方法を選択した。前者は2000度前後の低い溶融温度かつマッハ2以上の高速溶射により、アパタイト層表面の結晶性を維持したまま基材金属との高い接着を得ていることを特徴とし、一方後者は水熱処理によりアパタイト・コーティング層の表層に良好な結晶構造を析出させていることを特徴としている。健常なイヌ顎骨に対して予備的埋入実験を行ったところ、いずれのインプラント体のアパタイト骨組織界面においても、顎骨埋入後2週の極めて早い時期に、アパタイト層直上での新生骨の存在が確認された。これらの新生骨は続く4週〜8週の期間には、周囲の皮質骨や骨梁と連続性を認めるようになり、12週にはある程度成熟した骨梁に移行している部分が認められた。 これらの観察結果から、今回実験材料として選択したアパタイト・インプラント体は、比較的早期に骨新生を誘導し、かつ成熟した骨結合へ移行すると考えられ、放射線照射により細胞障害を被った骨組織など、より劣る条件下でも有利であることが推測された。引き続きタイタニウム材等との比較対照実験を進めていく予定である。
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