Research Abstract |
1.摂取可能食品アンケートでは多くの症例において摂食可能食品のクライテリアはLevel2〜3であった。また,義歯新製患者では,新義歯作成後でも,大幅な摂食可能食品のアップをした症例は少なかった。 2.患者の義歯満足度では,装着感,適合,咀嚼に関する答えにばらつきが見られた。 また総合評価を見ると,新製を希望していない患者では,おおむね高得点が得られた。 3.採取したデンタルプレスケールシートを富士フィルム社製オクルーザーにより画像解析し,咬合圧,咬合接触面積,咬合バランスを検討した。その結果試験紙の感度・採取資料による測定値のばらつき等が見られた。今後検討・解析を重ねていく予定である。 4.同時に新義歯を作成した患者では義歯新製前と新製後のパラフィン咀嚼刺激唾液分泌速度の計測も行った。その結果,義歯の不適を訴え新製した患者に関しては,唾液分泌速度の上昇傾向が見られた。 5.今後は,咬合圧,咬合接触面積,咬合バランス資料採取の際の方法・試験紙の選択の検討が必要である。また,Eichnerの分類によるA,B,C各グループ間による義歯満足度,摂食可能食品唾液分泌速度の比較等への発展が考えられる。
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