Project/Area Number |
08772041
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Chemical pharmacy
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Research Institution | Meiji Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
高取 和彦 明治薬科大学, 薬学部, 助手 (30231393)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1996: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 高周波照射 / マイクロ波加熱 / β-ケトアミド / Michael付加 / Robinson環化 |
Research Abstract |
高周波(マイクロ波)照射加熱条件による有機合成反応について検討した。 先ず、β-ケトエステルとアミンのキシレン中での反応について検討した。一般にこれらの反応はエナミンを与えるが、本反応条件では7分間のアイクロ波照射5回(計3回)以内でβ-ケトアミドを優先的に与えた。アセト酢酸エチルと2,6-キシリジンの反応では、オイルバスによる加熱(130℃、10時間)でも相当するβ-ケトアミドを収率50%で与えたが、本反応条件では88%の収率を与え、反応時間の大幅な短縮に成功した。 次に、有機合成において重要な炭素-炭素結合生成反応の1つMichael付加反応について検討した。Michael付加反応は、溶液条件では反応が遅かったので、固相条件で行った。シリカゲル、セライトなど種々の吸着剤を検討した結果、アルミナ上にMichael供与体と受容体を吸着させマイクロ波を照射すると5分間で反応が完結することを新たに見い出した。ジエチルメチルマロン酸とメチルビニルケトンとのMichael付加反応では付加体を46%の収率で与えた。後処理はアルミナから溶媒で溶出し濃縮するだけと極めて容易であった。更に、2-メチル1,3-シクロヘキサンジオンとメチルビニルケトンの反応では、わずか5分間のマイクロ波照射でRobinson環化、即ちMichael付加に続いてアルドール縮合、脱水が一気に進行し、Wieland-Miesherケトンが生成した(収率60%)。本反応条件では一般の反応条件に比べ非常に副生成物が少なく、極めて効率的なWieland-Miesherケトンの新規調製放を開発できた。 今後、これらを実際に天然合成等に応用するとともに、新たな反応についても検討する予定である。
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