Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
種々のoleanene型トリテルペンサポニンを含有することが予想される生薬について、ラットにおけるグルコース負荷での血糖値上昇の抑制活性及びアルコール吸収抑制活性試験でスクリーニングした結果、延命皮(ムクロジ果皮)及び忍冬(スイカズラ地上部)のサポニン分画に強い活性を見い出した。延命皮について、上記の活性試験を指標に分離精製したところ、活性成分としてsapindoside A,B,MS-IIIなどのhederageninオリゴ配糖体を得た。また,忍冬からは、oleanolic acidオリゴ配糖体を単離し、構造を明らかにした。これらの活性サポニンについて、部分加水分解や電極酸化反応等による化学修飾を行い、得られた各種誘導体について活性を比較検討した。その結果、血糖値上昇の抑制活性やアルコール吸収抑制活性の発現には、oleanene型トリテルペンの28位カルボキシル基及び3位にグルクロン酸又は中性二糖の存在が必須であるなど、サポニン構造と活性について興味深い知見を見い出した。 酸棗仁(サネブトナツメ、種子)から新規変形ダンマラン型トリテルペンサポニンjujuboside A_1,C,acetyljujuboside B,jujubaspinoside I,II,IIIを単離し、それらの構造を明らかにするとともに、ラット肥満細胞からの顕著なヒスタミン遊離抑制作用を有することを見い出した。また、三七人参やアメリカ人参から、notoginsenoside-A,-B,-C,-D,-E,-G,-H,-I,-J,-K及びquinquenoside I,II,IIIなどの新規ダンマラン型トリテルペンサポニンを得、これらサポニン類にマウスでの_<D->ガラクトサミンとリポ多糖での肝傷害の抑制活性のあることを明らかにするなど、サポニン類の新しい機能開発と応用に関する有用な知見を得ており、当初計画をほぼ完全に達成した。
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