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¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
ヘパリン/ヘパラン硫酸中のb-FGF結合ドメインはイズロン酸の4位にグルコサミンが結合した二糖を構成単位とするアリゴマ-であり,本糖鎖の分子レベルでの機能解明にはその構造類似体の合成が必須である。著者は4-アザイズロン酸をイズロン酸の代用単糖とすることで,グリコシル化における立体異性体の副生成を回避できるb-FGF結合ドメイン類似体の合成スキームを考案し,4-アザイズロン酸の酵素的合成を検討した。既に著者らはCandida humicola(AKU4386)由来のL-スレオニンアルドラーゼの触媒する反応を利用して,数十グラムスケールでのグリシンと種々のアルデヒドとの縮合反応に成功しており,2S,3S-配置を有するβ-ヒドロキシ-α-アミノ酸が高収率で生成してくる知見を得ている。そこで,天然型のLーリンゴ酸を出発原料とし5工程で3,4-benzyliden-3,4-butan-1-alを調製した後,グリシンとL-スレオニンアルドラーゼ存在下,縮合させて新規アミノ酸を合成した。本アミノ酸のジオール部分の脱保護の後,得られるトリヒドロキシアミノ酸の一級アルコールをTEMPOでアルデヒド基に変換した。最後に,HCl-AcOEtでBoc基を脱保護し,水素化シアノホウ素ナトリウムによる還元的アミノ化を行い,低収率乍ら標的分子である4-アザイズロン酸の合成に成功した。
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