Project/Area Number |
08772054
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
宮内 正二 北海道大学, 薬学部, 講師 (30202352)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | matabolic stress / glucose-lnduced MDR / amino acid-induced MDR / Haloferax volcanii / ATP binding cassette, |
Research Abstract |
高度好塩菌の一種、Haloferax volcaniiが利用することができる栄養物質はglucoseやfructoseである。大過剰量のこれらの糖添加により、様々な抗癌剤を排出する、抗癌剤排出ポンプが誘導された。一方、この細菌が利用することができない糖、2-deoxy-glucose,3-O-methyl-glucoseなどでは誘導が起こらないことを明らかにした。この誘導には代謝が必須であり、過剰量の糖による代謝負荷が抗癌剤排出ポンプの誘導を引き起こしたと推察された。実際、様々なアミノ酸を過剰量に培地中に添加することにより、同様の抗癌剤排出ポンプが誘導された。この誘導の生理的意義として、過剰量の栄養物の負荷により有害な代謝物が生じ、その除去にこの抗癌剤排出ポンプが働いているのではと考えられた。 H.volcaniiの排出ポンプはATPの加水分解エネルギーをエネルギー源として抗癌剤を排出していた。これらの知見より、過剰量の糖負荷などのストレスにより誘導されてくる抗癌剤排出ポンプはATP駆動型であり、ATP binding cassette(ABC)を有していると予想される。そこで、ABCの一部であるB-motifの保存配列のdegenerate primerを作成し、PCRを行ったところ、約0.5kbpの産物が得られた。この0.5kbpのPCR産物の中から、動物細胞において発現しているP-glycoprotein(MDR1,2)に相同性の高いPCR産物をクローン化した。現在、このPCR産物をプローブとして、H.volcaniiのgenomic libraryから排出輸送担体の遺伝子をクローニング中である。
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