Research Abstract |
非ステロイド系抗炎症薬である2-アリルプロピオン酸(イブプロフェン、ケトプロフェン、フルルビプロフェン、プラノプロフェン、2-フェニルプロピオン酸)を蛍光試薬である4-N,N-dimethylaminosulfonyl-7-piperazino-2,1,3-benzoxadiazole (DBD-PZ)、または4-(N-Hydrazinoformylmethyl-N-methyl)-7-N,N-dimethylaminosulfonyl-2,1,3-benzoxadiazole(DBD-COHz)で、蛍光誘導体化し、これらを修飾セルロース型キラルカラムを用いるHPLCにより、良好に光学分割することができた。各光学異性体の溶出順序は、すべての誘導体において、DBD-PZ体では、R、Sの順に、一方、DBD-COHz体では、S、Rの順であり、両者で逆転することを見出した。このように、薬物の誘導体化によってセルロースのような高分子型キラルカラムを用いて溶出順序を制御できことは初めてであり、この詳細な分離機構の解明を現在検討している。
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