ホスホリパーゼA_2の構造化学的研究と特異的阻害剤の分子設計
Project/Area Number |
08772071
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
友尾 幸司 大阪薬科大学, 薬学部, 助手 (70257898)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | ホスホリパーゼA_2 / X線結晶構造解析 / 分子設計 |
Research Abstract |
本年度,牛膵臓より得られるPLA_2の前駆体酵素(pro-PLA_2)と二種のアミド型基質アナログとの複合体のX線結晶構造解析法による構造化学的研究を行った.用いた基質アナログは,(R)-2-dodecanoylamino-1-hexanol-phophocholine(コリン型アナログ)と(R)-2-dodecanoylamino-1-hexanol-phophoglychole(グリコール型アナログ)である.両複合体結晶は,蒸気拡散平衡法により得ることが出来た.X線回折強度データーの測定は,R-AXISIICを用いて行った.活性型酵素の構造を初期構造として同型置換法により解析し,構造精密化はプログラムX-PLORによって行った. 2.1Å分解能での両複合体の構造を比較すると,蛋白質分子の全体構造にはほとんど違いが無かった.また,N-末端のプロ部分ならびに65〜70残基目ループ部分は揺らぎが大きく,正確な構造を決定することが出来なかった.両基質アナログの蛋白質分子との相互作用様式の比較では,アナログ分子のリン酸基部分およびアルキル鎖部分の相互作用は,コリン型,グリコール型両アナログにおいて大きな違いは無かった.しかし,コリン基,およびグリコール基近傍で蛋白質分子との相互作用に大きな違いが確認された.更に,グリコール型のアナログ分子はグリコール部分の負電荷が,触媒活性部位に存在する水素結合ネットワークに大きく影響を与え,酵素単独の構造とは変化していることが明らかとなった.
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)