Budget Amount *help |
¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Research Abstract |
1、hsp70遺伝子上のC-MYC複合体認識配列MYC Bの解析 前年度までにhsp70遺伝子プロモーター上のC-MYC複合体認識配列MYC Bはエンハンサーとして機能するすることを報告した。今年度、更にこの配列がhsp70遺伝子のG1期での発現を担っているエンハンサーであることを明らかにした。すなわち、MYC Bに変異を導入したhsp70遺伝子プロモーターはG1期での発現がなくなること、MYC BをS期で発現するPCNA,cyclinA遺伝子プロモーターに連結すると新たにG1期に発現ピークが出現することから明らかとなった。 2、MYC Bに結合するタンパク質因子の同定とcDNAクローニング MYC B配列は他のエンハンサーであるCAAT配列と一部重複して存在する。そこで、これらの配列に結合するタンパク質cDNAクローニングをまず酵母One-hybrid systemにより行った。得られたpositive clonesをさらにtwo-hybris systemによりC-MYCと結合するものを更にスクリーニングしたところ、得られたcDNAはラットCBF-Cのヒトホモログであった。CBFはA,B,Cの3量体より構成され、CBF-Bが直接CAAT配列に結合する。酵母内にはCBF-A,B,Cのホモログが存在するために、酵母内でC-MYC,CBF-C,CBF-A,B酵母ホモログの結合によりCBF-Cが単離されたと考えられる。C-MYC,各CBFを大腸菌内で発現後、精製したタンパク質を用いて、in vitroで結合実験を行ったところ、C-MYCはCBF複合体形成を拮抗的に阻害することが判明した。CAAT配列はhsp70遺伝子の転写を正に制御するが、ここにC-MYCを導入すると転写抑制する現象を一致する。これはhsp70発現制御に関して重要な知見といえる。
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