マルチプローブ蛍光顕微鏡の開発と細胞内情報伝達機構解明への応用
Project/Area Number |
08772095
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
小澤 孝一郎 広島大学, 医学部, 講師 (10211822)
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Project Period (FY) |
1996
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | マルチプローブ蛍光顕微鏡 / RBL-2H3細胞 / 膵β細胞株MIN6細胞 / 開口放出 / ヒスタミン / インスリン / 細胞内情報伝達 / 薬効解析 |
Research Abstract |
マルチプローブ蛍光顕微鏡の開発とその細胞内情報伝達機構解明への応用を試み、以下の実績を得た。 1.マルチプローブ蛍光顕微-ビデオシステムの開発 2種類の蛍光像を同時にリアルタイムで観察し、蛍光物質の細胞内動態及び薬理作用を細胞レベルで解析することを目的として、顕微鏡、光学フィルター、超高感度SITカメラ、高画質業務用ビデオデッキ、コンピューター画像解析装置を組み合わせて、マルチプローブ蛍光顕微-ビデオシステムを開発した。 2.RBL-2H3細胞開口放出の細胞内情報伝達系の解明 アレルギー反応時に重要な役割を演じる肥満細胞からのヒスタミンの遊離機構を、モデル細胞であるRBL-2H3細胞と本研究において開発したマルチプローブ蛍光顕微ビデオシステムを用い解析した。その結果、キナクリン蛍光の放出としてヒスタミンの細胞外への遊離を捉え、同時にfluo-3蛍光として細胞内カルシウムの変化を捉えることに成功した。さらに、各種薬物の影響を検討した結果、開口放出には、複数の情報伝達系が異なる経路で異なる時間軸を持って働いていることを発見した(FEBS letters 398,67-73;Biochem.Biophys.Res.Commun.222,243-248;J.Immunol 157,1625-1629)。 3.膵臓β細胞からのインスリン放出の可視化 血糖値維持において重要な役割を果たしている膵臓β細胞からのインスリンの放出機構を、モデル細胞である膵臓β細胞株(MIN6)と上記(1)で開発したマルチプローブ蛍光顕微-ビデオシステムを用い解析した。その結果、インスリン含有顆粒内に蛍光性を持つ薬物であるキナクリンを特異的に取り込ませることにより、インスリンの細胞外への放出を可視化することに成功した(Journal of Pharmaceutical and Biomedical Analysis in Press)。
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Report
(1 results)
Research Products
(7 results)