Project/Area Number |
08772121
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biological pharmacy
|
Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
北村 佳久 京都薬科大学, 薬学部・病態生理学, 助教授 (60195295)
|
Project Period (FY) |
1996
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1996)
|
Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1996: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Keywords | 一酸化窒素(NO) / 誘導型NO合成酵素(iNOS) / 主要組織適合性遺伝子複合体(MHC) / ミクログリア / アストロサイト / 神経細胞死 / 海馬 / ラット |
Research Abstract |
ラット脳の海馬実質内にリポポリサッカライド(LPS)とインターフェロン-γ(IFN-γ)を同時に投与すると24時間後、注入部位周辺の多数のミクログリアがラミファイド型からアメボイド型に変化した。この時、MHCクラスIIも発現していた。また、このMHCクラスIIを発現したアメボイド型ミクログリアの一部にiNOS蛋白質の発現が認められ、大量のNO産生も認められた。一方、iNOSmRNAの発現(RT-PCR解析)はLPSとIFN-γの同時投与の6時間後に最大となった。一方、iNOS蛋白質は24時間後まで増加し続け、大量のNOを産生することが認められた。LPSあるいはIFN-γ単独投与では、注入部位周辺のミクログリアの一部はラミファイド型からアメボイド型に変化し、MHCクラスIIを発現したが、iNOS蛋白質の発現は認められなかった。また、滅菌生理食塩水の投与ではミクログリアは変化せず、ラミファイド型のままであった。このようにin vivo系は、in vitro系と比較するとiNOS誘導されにくい。つまり、LPSあるいはIFN-γ単独投与では誘導されず、複合刺激によりはじめて誘導される。また、LPSとIFN-γの同時投与の3日以降、iNOSおよびMHCクラスIIの発現は消失したが、アメボイド型ミクログリアに遅発生にMHCクラスIが発現した。さらに、一週間後には海馬ニューロン死が引き起こされた。以上の結果から、脳傷害時において活性化されたミクログリアで誘導されるiNOSから大量のNOが産生され、ニューロン機能が増悪される可能性が示唆された。
|